FACEBOOK INSTAGRAM

丹後のタヨウビト vol.1|blueto 吉岡 大 さん

「丹後のタヨウビト」とは、丹後の豊かな「多様性」を育むキーパーソンにフォーカスして紹介していくシリーズです。伊根町をはじめ、丹後全域は、これまでの歴史や文化を継承しながらも、時代の変化に柔軟に対応し、多様に進化し続けていく事がとても重要だと考えています。この企画では、その多様な進化を体現している「丹後のタヨウビト」に、いまの暮らしや、これからの暮らしについて教えてもらい、そして、今後、丹後で暮らしてみたい人へのエールを送ってもらえたらと考えています。

丹後のタヨウビト vol.1

  • 1.blueto合同会社 吉岡 大 さん
  • 2.設計から大家業にいたる経緯など
  • 3.吉岡さんとbluetoの目指す未来とは?
  • 4.YOSANO APARTMENTについて
  • 5.丹後への移住に興味のある方に一言

1.blueto合同会社 吉岡 大 さん

第1回目は、やはり、「不動産」に関わるキーパーソンということで、吉岡 大(よしおか だい)さんに取材させて頂きました!

吉岡さんは、もともと京丹後市丹後町のご出身で、まだ30代なかばにして、複数の不動産を所有している、丹後で屈指の不動産オーナーでいらっしゃいます。吉岡さんは、建築士でもあり、宅地建物取引士でもあり、かなり私と似たキャリアや資格をお持ちで、大学卒業後は建築設計や施工のお仕事に携わり、2016年に独立し、「暮らしのリノベーション」を専門にする blueto合同会社 を創業されました。

「blueto(ブルート)」とは、丹後の海や空の青さを表す「blue(ブルー)」と、「with(~と一緒に)」をあらわす「to(ト)」を、掛け合わせた造語で、自然豊かで、美しい青が広がる「丹後」での暮らしを楽しく豊かにしたい。という意味が込められているそうです。

blueto の HP より

丹後半島の中で、ユニークな設計デザインをされる数少ない設計者の一人でもある吉岡さんですが、特筆すべきは、この若さにして「複数の不動産を所有されている」ということでしょう。少なくとも、私が出会ったことのある数多くの建築設計者の中に、このような方はいままで1人もいませんでした。

これは、丹後(地方都市)であることが、1つの重要なポイントなのかなと感じています。それは、不動産価格が都心部に比べて「安い」という理由です。仮に、都心で暮らしている設計事務所勤務の30代の方が(一般的に給料もそこまで高くない)が、都心部の高額な不動産を複数所有するというのは、至難の業と言えるでしょう。

これは、世間では一般的に「不動産投資」と呼ばれるもののひとつで、1.まずは中古の戸建を見つけて購入し2.それを適度にリノベーションして3.入居者を募り、賃貸する。という形で、長期的には、「初期投資(不動産の購入費や改修費)< 収入(継続的な賃料収入)」となることで成立します。

この「不動産投資」という言葉は、あまり聞き慣れない方も多いかも知れませんが、最近は「NISA恒久化」などが話題になっているような「株式投資」と並んで、古典的であり王道的な投資方法の1つでもあり、サラリーマンで会社勤務をしながら、副業として行っている方もいらっしゃいます。いわゆる「大家さん=家主」業というわけです。

ただ、吉岡さんの場合は、単純な資産形成の手段ということに留まらず、ご自身のふるさとでもあるこの丹後地域への愛着と、それと同時にご自身が感じてきた地域の課題を、自らの強みや能力を活かして、サスティナブルに解決できるのではないか?という、仮説に基づいていらっしゃいます。そこで、これまでのキャリアから、現在に至るまでの背景について、聞いてみました!

2.設計から大家業にいたる経緯など

當間:なぜ建築設計の仕事から、大家業への方向転換をしたのか?そのきっかけは何だったのでしょうか?

吉岡:大きなきっかけは、会社員として働いていた時(2015年 / 当時28歳)に、京丹後市の空き家を1つ購入したことでした。すでにその時に、建築士だけでなく、宅地建物取引士の資格を保有しており、設計だけでなく不動産にも興味があったこと。そして、たまたま、大家業をすでに初めていた知人からの物件紹介があったこと。そして、もともと倹約志向で、物件購入費ぐらいの貯蓄はあったこと。などなど、そんなことが重なって、1つ目の物件を購入することになったのです。

當間:28歳の時の決断としては、かなり勇気のいる1歩目かなと思いますが、その心理的なハードルを超えるモチベーションがどこかにあったのでしょうか?

吉岡:もともと、京丹後市丹後町で生まれ育ったのですが、その実家の隣の建物が空き家で、長年放置されていたことも有り、突然壊れたことがあったのです。幸いけが人などは出ませんでしたが、瓦礫の山となった空き家には、イタチなどの小動物が住み着いたりするなど、周辺への悪影響がかなりありました。そして、空き家の所有者へと処分や撤去のお願いをしても全く応答もなく、家族や地域の人たちは、不愉快な日々を過ごさなければなりませんでした。そんな、苦い経験していたこともあり、地域の空き家の課題を、大家業ならなんとか良い方向に解決できるのではないか?と考えていたのです。そういった地域課題と、自分の持っているスキルや興味の方向性が合致すると感じたので、決断することができたのだと思います。

吉岡さんが初めて購入された網野町の古民家(現在は売却済み)

當間:なるほど。いまから振り返ると、大家業の重要なファーストステップということになりますが、踏み出してみて良かったと感じていらっしゃいますか?

吉岡:そうですね。何より、新しい入居者が入るたびに、新たな人との繋がりができることがとても楽しかったです。2棟目の時でも、友人などや家族などを招いて、忘年会をやったりなど、移住者間のネットワークが広がっていく感覚があり、大家業を始めてとても良かったと感じる出来事でした。

當間:bluetoさんの物件にこれまで入居された皆さんが、入居後に共通して感じていらっしゃる印象などについて耳にすることはありますか?

吉岡:入居される方々からは、「縁もゆかりも無い土地に来た時に、信頼できそうな不動産屋がいない。」と言われることが多いです。「知らない町の不動産屋に相談しづらい。親身になって相談にのってくれる、丹後の暮らしのデメリット面も隠さずに伝えてくれる、そういう不動産屋があったら嬉しい。」そんな声を聞きます。これまでの一般的な不動産屋は、移住者には障壁が高く、どうしても事務的な印象が強いみたいです。そのため、bluetoの物件では、できる限り入居さんの立場にたって、移住者さんが暮らしやすそうな物件を選んだり、改修したりしているのです。

3.吉岡さんとbluetoの目指す未来とは?

當間:大家業を2015年に始められて約7年になりますが、当時感じていた地域の課題感やゴール設定と見比べて、現在の進捗についてはどのように感じていらっしゃいますか?

吉岡:まだまだ、フェーズ1の序盤という印象です。フェーズは全部で3段階あるイメージをしています。フェーズ1は一定量のスケールメリットを出すために物件を開発していく段階、フェーズ2は一定数の物件を安定的に経営して地盤を固める段階、フェーズ3では物件数のスケールメリットを生かして、blueto物件ならではの付加価値を提供していく段階。として考えています。

當間:フェーズ3というのは、具体的にどのような付加価値を提供している状態なのでしょうか?

吉岡:「暮らしのリノベーション」というコンセプトの基に、丹後への移住者にとって、より入りやすく、暮らしやすく、定着したくなるような仕組みを作れたらと考えています。例えば、blueto物件への入居者には、地域での仕事が紹介できたり、地域ごとのキーマンを紹介したり、美味しいおすすめの飲食店を紹介したり、丹後での暮らし全般を網羅するサービスが提供できたらと考えています。また、さらに理想的なことをいえば、車を持たいない方には、シェアカーを提供したりとか、、、それが、最終的にbluetoブランドとして確立できたら、、というのが、大きな目標です。フェーズ2が完了するまでに、まだ10年ぐらいはかかりそうですが。笑

當間:確かに、スケールメリットが出てくると、点が線、線が面となっていき、有機的で、新しい暮らし方のネットワークみたいなものが、生まれてきそうですね!?そのフェーズ3が完成した先にあるゴールを、一言で表すとしたらどんな言葉になりますか?

吉岡:「丹後で活躍できる人、自分らしく暮らせる人が沢山いる状態」ですかね。京丹後市在住の某農家さんのように、都会でのスキルを身に着けた方が、丹後に移住して、まったく異なる農業という分野で大活躍されるとか、そういった方が増えてくれたら嬉しいなと考えています。

※上記、bluetoさんの所有物件の抜粋(現在はいずれも入居中)

4.YOSANO APARTMENTについて

當間:この最新の賃貸物件「YOSANO APARTMENT」はこれまでの中古物件リノベーションではなく、「新築」という新しい挑戦だと思いますが、なぜ、「新築」を選んだのでしょうか?

吉岡:この物件は2年ほど前に、中古戸建物件として購入しました。そして、これまで通り、既存の建物を改修して貸し出そうと検討していたのですが、規模も大きかったこともあり、改修費が予想以上にかかることが分かってきました。そして、その費用は、おおよそ新築で建物を建てられるぐらいになっていたことから、思い切って既存の建物を解体して、新築アパートを建てる計画に切り替えることにしたのです。

吉岡さんが購入した時の建物の様子

當間:この立地を選んだ理由は?

吉岡:高速道路のインターチェンジや、与謝野駅(駅前にはビール工房もできる)も歩いて行けるし、そして、スーパーやドラッグストアなども近いことから、利便性が高い場所だと考えたからです。

當間:どんな人に住んでもらいたいですか?

吉岡:イメージとしては、20~30代の単身の方で、移住者や、近隣企業の従業員さんに住んで貰えたらと考えています。いきなり、古民家に住むのは、ハードルが高いというのも事実なので、都会から来た人が、まずは町に慣れていってもらえるような一定期間の住まいとして使って貰えたらと考えています。

YOSANO APARTMENT の外観

當間:確かに、自分もできる限り、古民家を再生して新しい住まいにリノベーションできたらと考えてはいますが、大きすぎる物件や、損傷が激しい物件などについては、採算性を考えると、どうしても限界がありますよね。。。そして、古民家はファミリーには向いているが、単身者には大きすぎるし、都会からの移住者にとって機能面や性能面でもハードルが高いですよね。。。その意味でも、若い世代の移住者層に対して、この新築アパートという選択は、理にかなっていますよね。

吉岡:自分も初めての就職先が大阪だったのですが、まあ友達がいなくて。。。笑。個人の設計事務所に勤務したので、同世代の同僚もおらず、設計事務所と自宅の往復だけで辟易してしまって、週末になると丹後に毎週帰って来ていました。笑。そんな原体験もあったので、新しく丹後で生活する人にとって、bluetoの物件は、いろいろな地域との繋がりが持ってもらえるような物件を目指したいと考えるようになったのだと思います。

5.丹後への移住に興味のある方に一言

當間:最後に丹後への移住に興味のある方に一言をお願いできますか?

吉岡:「ぐり不動産さん當間さんのところへ行け!」ですかね。笑。元々が移住者である人が、後続の移住者をサポートしてあげるのが一番良いと思いので!!笑。

當間:宣伝ありがとうございます!笑。言わせてしまったみたいで、恐縮です。今日は、貴重なお時間を頂き、有り難うございました!

丹後のタヨウビト vol.1 まとめ

  • 1.blueto合同会社 吉岡大さん
  • 2.設計から不動産事業にいたる経緯など
  • 3.吉岡さんとbluetoの目指す未来とは?
  • 4.YOSANO APARTMENTについて
  • 5.丹後への移住に興味のある方に一言

こうして普段の会話の中では、なかなかお話できないことを、ブログへの掲載を理由にお話しさせていただく機会はとても貴重な体験でした。吉岡さんは、私共似たキャリアをお持ちであることと、そして、何より10歳も私よりも若いけれども、生まれ育った地域に根を張った活動をされている大先輩であること、などなど、今でも沢山の刺激をもらっている方の一人です。自分も伊根や丹後に、もっともっと自分の時間やお金や労力を投資していかないとなあと思う次第です。

初めてのインタビュー形式でのブログ記事はいかがでしたでしょうか?まだ、不慣れで稚拙なブログですが、吉岡大さんの魅力を少しでも感じてもらえたなら嬉しく思います。また、不定期にこんな感じで、丹後の多様性を担う「タヨウビト」をご紹介できたらと思いますので、よろしくお願いいたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

TOP